甲状腺疾患
甲状腺は、頸部の下方にあり、筋肉や脂肪組織に覆われているため、普段は触れることはありませんが、大きくなったり硬くなると触れるようになります。
鏡で見たときにきづいたり、健康診断で指摘されたり、他の人に指摘され受診する方が多いようです。
甲状腺ホルモンは、普段の健康診断では測定しないため、甲状腺の病気は判明しにくい疾患です。
甲状腺機能亢進症
バセドウ病
甲状腺に対する自己抗体が原因の疾患です。
<症状>
甲状腺が全体的に腫れている。脈が速くなり動悸しやすい。すぐに汗をかきやすい。いきぎれしたり、疲れやすい。体重が減少した。手が震える。ドキドキして眠れない。落ち着かない。精神的に不安定になる。
<検査>
採血検査、甲状腺エコーを行い、確定診断します。
<治療>
内服治療が主体です。抗甲状腺薬を使用します。
動悸症状が強い時には、脈拍を抑える薬を使用します。
再発を繰り返したり、治りが悪い方には、放射性ヨード治療や手術治療も行います。
亜急性甲状腺炎
風邪などのウイルス感染がきっかけで発症することがあります。甲状腺の一部に痛みを伴います。一時、甲状腺機能亢進症状が出現しますが1-2か月で改善します。
<診断>
採血検査、甲状腺エコー、検査
甲状腺機能低下症(橋本病)
甲状腺に対する自己抗体が原因の疾患です。
<症状>
甲状腺が腫れている。体がだるい。疲れやすい。むくみやすい。息切れ、貧血がある。寒がり。毛が抜けやすい。頭髪が薄くなってきた。コレステロールが上がっている。生理がみだれる。
無気力になったり、やる気が出なくなったりするなどの症状が出現します。
<診断>
採血、甲状腺エコー、検査にて確定診断できます。
<治療>
甲状腺ホルモンを少量から開始し適正量となるまで増量します。
他にも、破壊性甲状腺炎や、甲状腺がん などの可能性がありますので採血検査、甲状腺エコー検査をおこないましょう。